LDAP、ディレクトリサービス、Active Directory

LDAP

LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)は、ディレクトリデータベースへアクセスするためのプロトコルである。
LDAPに対応したサーバおよびクライアントには、Active DirectoryRed Hat Directory Server、OpenLDAPなどがある。

ディレクトリサービス

ネットワークを利用するユーザやマシンなどについての情報を管理するサービス。
ディレクトリ」という単語には「住所録」という意味があるそうなので、まぁそのまんまか。
分散型のディレクトリサービスではDNSが有名。
ディレクトリデータベースは、読み取り頻発・書き込み希少を念頭に最適化されている。

なお、ディレクトリサービスITU-TによりX.500として標準化されている。

ディレクトリサービスが有効な局面例

  • ユーザおよびそのパスワード情報の一元管理
    • LDAPサーバにユーザIDおよびパスワードを登録する
    • 例えばLinux端末の「Use LDAP Authentication」をONにし、LDAPサーバのアドレスとBase DNを設定する

Active Directory

Windows系で提供されるディレクトリサービス
名前解決サービスにDNSディレクトリデータベースへのアクセスプロトコルLDAP、認証プロトコルにKerberosを採用している。

管理範囲を「ドメイン」としてグルーピングし、さらにドメイン内に OU(Organizational Unit:組織単位) というサブグループを用意することで、管理し易くしている。
また、ドメインはツリー構造を持つこともできる(ドメインツリーと呼ぶ)。
さらに、ドメインツリー間に信頼関係を結ぶことも可能で、信頼関係を持つドメインツリーの集合をフォレストという。
よって、以下の構造になる。
 フォレスト>ドメインツリー>ドメイン>OU>ユーザ
なお、同じフォレストに属するユーザーは、異なるドメインで管理される資源(該当コンピュータの共有フォルダなど)へのアクセスが可能になる。

その他 Active Directory ならでは(?)の部分としては、下記のような点が挙げられそう。

  • ディレクトリサービスを提供するサーバを「ドメイン・コントローラ」と呼ぶ
  • 認証情報に加えて、壁紙やスタートメニューの構成なども管理することができる